スローボートZan資料
船名Zan
「奄美の海に、幻のザンが帰ってきた。」
「ザン」は琉球弧奄美の言葉でジュゴンを意味します。40年前の奄美北部での目撃を最後に奄美から姿を消したザン。ジュゴンが絶滅危惧種であり、「幻」とされる希少性と、日本には2艇しか存在しないフィンセーラー29ftの希少性を重ね合わせます。再びザンが暮らせる海を願って。
FINNSAILER 29 ヨット情報
仕様 (Specifications)
船体形式 (Hull Type): 長骨 (Long Keel)
リギング形式 (Rigging Type): マストヘッドスループ (Masthead Sloop)
全長 (LOA): 29.25 ft / 8.92 m
水線長 (LWL): $26.17~ft/7.98~m$
SA(報告値) (S.A. (reported)): $297.00~ft^{2}/27.59~m^{2}$
幅 (Beam): $9.16~ft/2.79~m$
排水量 (Displacement): 8,960.00 lb / 4,064 kg
バラスト (Ballast): 2,900.00 lb / 1,315 kg
最大喫水 (Max Draft): 3.50 ft / 1.07 m
構造 (Construction): FG
建造開始年 (First Built): 1970年
ビルダー (Builder): Fiskars (Fiskars AB)
デザイナー (Designer): Angus Primrose
補助動力/タンク (Auxiliary Power/Tanks)
メーカー (Make):いすゞ
タイプ (Type): ディーゼル (Diesel)
馬力 (HP): 40
燃料 (Fuel): 100 gals / 379 L
水 (Water): 80 gals / 303 L
計算値 (Calculations)
S.A. / Displ.: 11.05
Bal. / Displ.: 32.37
Disp. / Len: 223.18
コンフォートレシオ (Comfort Ratio): 26.74
キャップサイズスクリーニングフォーミュラ (Capsize Screening Formula): 1.77
S#: 1.70
ハルスピード (Hull Speed): 6.85 kn
インチあたりのポンド浸水 (Pounds/Inch Immersion): 856.54 pounds/inch
リグとセールの詳細 (Rig and Sail Particulars)
I: $29.50~ft/8.99~m$
J: $10.70~ft/3.26~m$
P: $26.56~ft/8.10~m$
E: $10.50~ft/3.20~m$
SA フォア (S.A. Fore): $157.83~ft^{2}/14.66~m^{2}$
SA メイン (S.A. Main): $139.44~ft^{2}/12.95~m^{2}$
SA 合計 (S.A. Total): $297.27~ft^{2}/27.62~m^{2}$
SA/Displ. (計算値) (S.A./Displ. (calc.)): 11.06
フォアステイの推定長さ (Est. Forestay Length): $31.38~ft/9.56~m$
フィンセーラー29ftについて、そのユニークな設計思想と頑丈な造りが特徴的です。このヨットは、北欧の過酷な海での航海を念頭に置いて設計されており、その堅牢性と居住性の高さが大きな特徴です。
基本的なスペックと設計
FINNSAILER 29は、アンガス・プリムローズによって設計され、フィンランドのトゥルクにある造船所で製造されました。主なスペックは以下の通りです。
* 全長 (LOA): 約8.92メートル (29.25フィート)
* 全幅 (Beam): 約2.79メートル (9.16フィート)
* 喫水 (Draught): 約1.07メートル (3.5フィート)
* 排水量 (Displacement): 約4,000kg
* バラスト (Ballast): 約1,300kg
* CE設計カテゴリー: B - Offshore(オフショア)
特に注目すべきは、CE設計カテゴリーが**B(オフショア)**に分類されている点です。これは、外洋での航海を想定した設計であることを意味し、波高4m以下、風速8Beaufort以下の海域での航海に適しているとされています。このカテゴリーは、このサイズのヨットとしては非常に堅牢な設計であることを示しています。
モーターセーラーとしての特徴
FINNSAILER 29は、明確な「モーターセーラー」として設計されています。これは、帆走性能と機関走性能の両方を重視した設計であり、荒れた海でも安心して航海できる堅牢な船体と、快適な居住空間を両立させています。
* エンジン: 多くの艇が、ボルボ・ペンタやパーキンスといった信頼性の高いディーゼルエンジンを搭載しています。本船は名機と言われる、いすゞC240マリンディーゼルエンジン40馬力を搭載しています。
* 居住性: キャビン内は、このサイズのヨットとしては非常に広々としており、最大6人まで宿泊可能です。アフトキャビン(後部船室)には2つの寝台、サルーンにはテーブルを囲んで4人座れるソファー、フォアキャビン(前部船室)にも2つの寝台があります。独立したトイレや、オーブン付きのガスコンロを備えたギャレー(調理室)や小型冷蔵庫もあり、長期間の航海にも対応できる快適な居住空間が確保されています。
* 操縦性: 航海計器や操縦系が充実しており、舵輪はコックピット内に設置されています。これにより、天候が悪い日でも屋根のある場所で操縦することができ、船長やクルーの負担を軽減します。
市場における評価
FINNSAILER 29は、製造されてから50年近く経つ艇も多いですが、その堅牢な造りと実用的な設計から、ヨーロッパの中古ヨット市場では今も高い人気を誇っています。特に、北欧やドイツ、オランダといった国々で愛好家が多と言われています。
FINNSAILER 29が単なる「セーリングヨット」や「モーターボート」ではなく、北欧の航海文化の中で生まれた、堅牢性と快適性を兼ね備えた特別なヨットであることがわかります。インクブルーの船体は、そのタフでエレガントなキャラクターを象徴する色として、多くのオーナーに選ばれているのでしょう。